円隆寺 (舞鶴市) (Enryu-ji Temple (Maizuru City))
円隆寺(えんりゅうじ)は、京都府舞鶴市の西舞鶴を見下ろす愛宕山の山すそにある真言宗御室派の寺院。
山号は慈恵山。
起源と歴史
寺伝によれば、奈良時代の僧・行基が開いたもので、10世紀末に皇慶が中興したとされている。
江戸時代に入り、丹後田辺藩の藩であった牧野家の保護を受けて栄えた。
最盛期の寺域は、現在の西日本旅客鉄道西舞鶴駅前まで約10ヘクタールにおよんで約70の塔頭が並んだという。
享保年間の1732年の火災で、建物をすべて類焼したが、主な仏像などは信者が運び出し無事だったといわれている。
そのため、「丹後大仏」といわれる阿弥陀如来坐像など、多数の平安時代、鎌倉時代の仏像が今も残っている。
境内
現在の本堂や多宝塔、総門などは、18世紀末までに再建されたもの。
地元の大工・林田伝之丞房章などの手によるもので、多宝塔の亀腹を瓦葺にするなど独創的な建築として価値が高いといわれている。
総門は「三つ棟造り」で、脇間の前後に四天王像が祭られている珍しいもの。
なお、境内から愛宕山山頂へ散策することができる。
文化財
重要文化財(国指定)
木造阿弥陀如来坐像・薬師如来坐像・釈迦如来坐像 - 平安時代
木造不動明王立像・毘沙門天立像
京都府指定文化財
本堂 - 江戸時代中期再建
多宝塔 - 江戸時代中期再建、高さ 15.3m、一辺 3.03m
鐘楼 - 江戸時代中期再建
鎮守堂 - 江戸時代中期再建
総門 - 江戸時代中期再建
その他
方丈 - 江戸時代中期再建
庫裏 - 江戸時代中期再建
護摩堂 - 江戸時代中期再建
聖徳太子堂
観音堂
所在地
京都府舞鶴市引土72
交通アクセス
西日本旅客鉄道舞鶴線・北近畿タンゴ鉄道宮津線西舞鶴駅から徒歩10分
近隣情報
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